不妊治療を考える 男性の不妊検査

男性側の不妊の原因は、無精子症や乏精子症など精子にトラブルを抱えていることがほとんどです。

診察を受けることに抵抗のある方も多いようですが、検査の数は女性に比べて少なく、ごく簡単に

済むことが多いので、不妊治療を受けると決めたら早めに病院を受診しましょう。

初診は婦婦人科の不妊外来や泌尿器科で受けられます。

女性の基本検査と違い、男性はいつでも検査が受けられます。

ただし、初診で精液検査を受ける場合は、3~5日間の禁欲後に受けるようにしましょう。

問診では性欲、勃起、射精の状態や夫婦生活のことも聞かれます。答えにくい質問もありますが、

重要なことなので正直に答えましょう。

精液検査では精液を採取して、量や色、受精能力のある精子がどれくらいいるかを調べます。

精子は精巣で約3か月間かけて育育つため、採取した精液の中の精子は過去3か月間の体の状態を

表しています。そのため、結果が良くないときは何回か検査を受けることもあります。

精液は3~5日間の禁欲後にマスターベーションをして採取します。

自宅で行う場合は2時間以内に医療機関に持参してください。

精子は温度により運動率が落ちることがあるので25~30℃に保てる上着の内ポケットなどに入れて

運びましょう。

採取した精液は顕微鏡や自動分析装置で精子数(精子濃度)や運動率、奇形率、精液中の遺物の

有無などを調べます。精子数は1㎖中の精子の数、運動率は元気のいい精子の割合、奇形率は

正常な形ではない精子の割合のことです。

精液の色は通常、乳白色ですが、精液の通る経路に炎症があると膿や血液が混じった濁った色に

なります。