不妊治療を考える 着床障害(子宮奇形)

通常の子宮は、西洋梨のような形をしており、鶏の卵大の大きさがあります。

しかし、子宮鏡検査や子宮卵管造影検査で、子宮が生まれつき変わった形をしていることが

見つかることがあります。

これを子宮奇形といい、5つに分類されます。

単角子宮…卵巣や卵管が一つしかない状態。自然妊娠も可能であり、手術は適応外。

重複子宮…子宮が二つある状態。自然妊娠も可能。膣が二つある場合は手術をすることもある。

弓状子宮…子宮底部が弓のようにしなっている状態。そのまま様子をみて手術は行わない。

中隔子宮…子宮の中が二つに仕切られている状態。子宮鏡を使い子宮の形を整える手術を行う。

双角子宮…子宮の上部が角のようになっている状態。自然妊娠も可能。経過観察または手術を行う。

奇形の程度が軽い場合には、普通に妊娠、分娩できる人も少なくありません。

ただし、形や程度によっては受精卵が着床しづらかったり、流産の原因となったりします。

また、奇形の種類や流産歴、不妊期間などの長さを考慮して、子宮の形を整える「子宮形成術」

行う場合もあります。