不妊治療を考える 染色体異常
精子が上手くつくられていない原因のひとつに染色体異常があります。
代表的なものが、性染色体のX染色体が通常よりも1本多いクラウンヘルター症候群です。
男性ホルモンの分泌が少なくなり、精巣が小さい、乳房が女性のように大きいなどが見られ
乏精子症や無精子症などになりやすいのが特徴です。
精液中に精子がある程度いる場合は、薬物療法を行いながら人工授精や体外受精を試みます。
それでも難しいときや精液中に精子がいない場合は、ほかの無精子症の人と同様、精巣や
精巣上体の精子を使って、顕微授精を試みます。
但し、これにより出産された子が男児の場合、父親と同じ病気を受け継ぐ確率が、1%ほど
あります。
染色体異常が認められて体外受精に踏み切る場合には、事前に専門医の説明を受けてから、
慎重に判断することが重要です。