不妊治療を考える 環境汚染と不妊症

ダイオキシン、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、農薬などの多くの化学物質は人体内に入り込んで

ホルモンに似た働きをすることで、人間の生殖機能に影響を及ぼします。

そのため、内分泌攪乱化学物質と呼ばれており、プラスチックなどの日常生活に欠かせない

製品からも検出されています。

内分泌攪乱化学物質を長年にわたって摂取し続けると、男性では自然界の動物と同じように

精子の数の減少や運動率の低下が起こると報告されています。

コペンハーゲン大学のスカッケベックは、この問題について調査をし、1938年には1億2,000万個/㎖

あった精子は年々減少し、50年後には6,000万個/㎖になったと報告し、大きな反響を呼びました。

また、女性の生殖機能にも影響を及ぼしていることが推定されて、子宮内膜症や子宮筋腫の発生、

多嚢胞卵巣症候群による排卵障害の増加が指摘されており、人類を含めて地球上のあらゆる動物の

生殖能力に対する悪影響が危惧されています。