不妊治療を考える 卵巣年齢
6組に1組が不妊だといわれている現代において、不妊治療は特別なことではなくなりました。
実際、不妊治療の現場では「もっと早く不妊について知っていれば良かった」という方が多く
いらっしゃいます。
正しい知識をもって、今の自身の状況はどうなのか、妊娠を急いだ方が良いのかなど把握する
ことが大切になってきます。
卵子をつくる卵巣も年齢とともに老化し、妊孕性も低下していきます。
年齢というのは卵子の質と量の指標として非常に重要ではありますが、卵巣という臓器は個人差も
大きいとされており、年齢以外での指標による評価も必要となります。
生理3日目にエコーと採血にて調べることができる3つの指標をご紹介いたします。
①AFC(胞状卵胞数)エコーでこれから育つ見込みのある卵胞の数で、生理3日目にその周期に
大体どのくらいの卵胞が育ってくるかを目安として小さな卵胞の数を調べます。
37歳未満では1年に約5%、37歳以上では約12%減少するという報告もあります。
②FSH(卵胞刺激ホルモン)脳下垂体から卵巣にむけてエストロゲン(女性ホルモン)を分泌する
ように命令するホルモンです。エストロゲンの分泌が少ないとFSHの分泌は多くなります。
閉経が近づいているかを調べる指標にもなり、この値が40mlU/mlに近づくと閉経がちかく、卵巣に
残っている卵子も非常に少なくなっている状態といえます。
③AMH(抗ミュラー管ホルモン)採血により卵巣に残っている卵子のもととなる細胞の在庫数を
調べます。「数」はわかりますが「質」を表すものではないため、妊娠率との相関関係はありません。
またAMHは非常に個人差の大きいことも知られています。