不妊治療を考える 女性の不妊原因
妊娠は、排卵→受精→着床という一連の過程を経て成立します。
女性側に不妊の原因が疑われる場合は、この流れのどこかに問題があることが大半です。
<卵子がうまく育たず、卵巣から飛び出せない排卵障害>
精子が卵管采に到達しても、排卵が起こらなければ赤ちゃんのもとになる受精卵ができません。
<精子や受精卵の通り道が詰まる卵管障害>
卵管は卵巣と子宮をつなぐパイプのような器官です。
卵巣から飛び出した卵子は卵管采に取り込まれ、精子を待っています。
膣から入り子宮、卵管を通ってきた精子と卵子が結合し受精卵が誕生し、卵管の中で
細胞分裂をしながら子宮に向かいます。
このように卵管は妊娠の成立に極めて重要な役割を果たしますが、非常に繊細に
できていてダメージを受けやすい器官でもあります。
卵管が炎症を起こすと卵管内部が詰り、精子や受精卵が通れなくなりますし、
卵管采がふさがってしまうと排卵した卵子を卵管に取り込むことができません。
卵管障害は女性の不妊の原因の中で最も多いとされています。
<受精卵の着床が妨げられる着床障害>
無事に受精し、卵管を通過した受精卵は子宮内部に根を張って成長を続けます。
これを着床といい妊娠成立を意味します。
子宮形状に異常があったり、受精卵のベッドとなる子宮内膜に着床しずらい原因が
あることを着床障害といいます。
<抗精子抗体>
女性の体内で精子の動きを止めてしまう抗体ができてしまう症状です。
<子宮内膜症>
卵巣や卵管周囲にできた病巣が出血・剥離を繰り返すことで、炎症や癒着を起こし妊娠を
妨げる症状です。