不妊治療を考える 超音波検査
超音波検査は膣内に入れる膣用プローブを使い、卵巣や子宮の状態を調べます。
超音波検査は月経期を除くすべての周期に行い、卵胞の大きさや排卵の有無、黄体が
できているかを調べ排卵ににトラブルがないかをチェックしていきます。
<卵胞期の検査>
卵胞期には卵胞の大きさを測り、発育の状態を調べます。
通常、卵胞は月経の終わりころから徐々に大きくなり、排卵の1~2日前になると直径、
18~20㎜ほどまで成長します。
この特性を利用して尿ホルモン検査や頸管粘液検査を組み合わせれば、排卵日を正確に
予測することができます。
タイミング療法や人工授精では欠かせない検査です。
<排卵期の検査>
排卵期に排卵が正常に行われているかを調べます。
排卵とは卵子が卵胞を突き破って卵巣から飛び出すことですが、なかには卵子が成熟している
のに卵子が飛び出せないことがあります。これを黄体化非破裂卵胞といいます。
黄体化非破裂卵胞ができると基礎体温が上がるため排卵が起きたように見えますが、実際には
排卵が行われていない状態です。
超音波検査により卵胞が破裂していることを確認できるので、排卵の有無を正確に把握できます。
<黄体期の検査>
黄体期には子宮内膜の厚さを測ります。
黄体期の子宮内膜は、受精卵が着床しやすいように10㎜以上の厚さになります。
厚さが十分でないと着床障害の疑いがあると診断されます。