不妊治療を考える 人工授精の有効性

人工授精は精子の状態に問題がある場合によく行われる治療法です。

例えば、精子の数が少ない乏精子症精子の運動能力が低い精子無力症では、精子が卵子のもとまで

たどり着くことが出来ず、不妊の原因になるからです。

しかし、精子を子宮内に直接送り込む人工授精なら、これをカバーすることができる可能性があります。

女性が頸管粘液不全の場合にも有効的です。

頸管粘液は精子の通行を助ける役目があるため、不足すると精子が侵入できず不妊を引き起こします。

その他、女性でフーナー検査の結果がよくなかったり、性交痛がある場合や、男性で射精障害などの

性機能障害や、男女ともに原因不明の不妊にも試されます。

尚、タイミング療法に効果が見られない場合に、ステップアップとして適した治療法です。

人工授精を数回行っても結果が出ない場合、妊娠率を高めるために排卵誘発剤を用いることがあります。

これは排卵を促す他、質の良い卵子を育てることが目的です。

排卵誘発剤を使った場合の妊娠率は10%くらいといわれており、不妊原因のないカップルがタイミングを

合わせてセックスしたときの妊娠率が15~25%ほどなので、必ずしも高い数字とはいえません。

しかし、人工授精が成功に至ったケースを見ると、最初の6回で90%の人が、7回目以降に約10%の人が

妊娠しています。

女性の年齢や不妊の原因にもよりますが、3~6回ほどは試してみる価値のある治療法です。

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