不妊治療を考える 体外受精・顕微授精 ⑤

通常の体外受精では、受精は自然にまかせますが、精子の受精能力が弱く、卵子の周りの透明帯や

細胞質膜を通過することが難しい受精障害のときは、顕微鏡を使って受精を助ける方法をとります。

これを顕微授精といい、エンブリオロジスト(胚培養士)と呼ばれる専門家が、顕微鏡を見ながら

インジェクションニードル(精子注入用の針)を使用し、精子を卵子の細胞質の中に注入します。

顕微授精は、このような受精障害のほかに、精液中に精子が見つからない無精子症にも有効です。

その場合は、精巣や精巣上体から精子または後期精子細胞を採取し、卵子に注入します。