不妊治療を考える 排卵障害(女性の不妊原因)
排卵とは成熟した卵子が卵巣の外に飛び出すことです。
この排卵がうまく機能しないことを排卵障害といい、排卵が全く起きないことを無排卵、数カ月に
一度しか起きないことを稀発排卵といいます。
排卵がきちんと起きているかどうかは、基礎体温表である程度は判断できます。
通常、基礎体温のグラフは、排卵日を境に前半は低温期、後半は高温期の二層にわかれます。
二層にわかれていない場合は、排卵がないことが疑われます。
病院では超音波検査や尿または血液によるホルモン検査により、排卵の有無を調べます。
その結果、基礎体温表では二層にわかれていても排卵が無いことが判明する場合もあります。
排卵障害を引き起こす原因は、卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモンなどの排卵を起こすホルモンの
分泌の乱れや、卵巣機能の低下などで、おもな病気には「多嚢胞卵巣症候群」「高プロラクチン血症」
「性腺刺激ホルモン分泌障害」などがあげられます。
治療は、排卵誘発剤を使って排卵を起こすことから始まります。
先ずは、クロミフェン剤やシクロフェニル剤などの比較的に効果の穏やかな飲み薬を服用して
排卵がおきるかどうか様子をみます。
薬の効用がみられない場合は、hMG剤やhCG剤などのより強力な注射薬が使われます。
ホルモン療法が選択される場合もあります。