不妊治療を考える 性腺刺激ホルモン分泌障害
排卵は卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモンという2種類の性腺刺激ホルモンの作用を受けることで
起こります。
性腺刺激ホルモンは脳下垂体から分泌されますが、その分泌を指令するのは脳の視床下部です。
この視床下部の機能が低下すると排卵が起こりづらくなります。
これが性腺刺激ホルモン分泌障害で、血液検査で血中のホルモン量を調べることで診断されます。
視床下部の機能が低下する原因として多いのは、無理なダイエットや強いストレス、病気などが
原因での大幅な体重の減少、甲状腺機能障害、出産時の出血などです。
とくに過度の食事制限で空腹状態が長く続くと、視床下部の機能が乱れて、ホルモン分泌の指令が
出にくくなります。
治療にはホルモン分泌の流れを円滑にするため、排卵誘発剤が使われます。
最初は穏やかな服用役を試し、それでも排卵が起きない場合は、hMG剤などの卵胞刺激ホルモンと
hCG剤などの黄体化ホルモンの2種類の注射薬を投与します。(hMG/hCG療法)
日常生活では無理なダイエットはやめて、ストレスの少ない生活を心がけることが大切です。