不妊治療を考える 不育症(自己免疫異常)

自己免疫異常とは、自分の体の一部を自分が攻撃する抗体ができる病気です。

なかでも、不育症の原因になりやすいのは、抗リン脂質抗体です。

リン脂質とは細胞膜を構成する成分で、これを攻撃する抗体がつくられてしまうと

胎盤の中などに血栓ができやすくなり、流産を起こす原因になります。

血液検査で抗リン脂質抗体の有無を調べたり、血液凝固能検査を行ったりすることで

診断されます。

治療には、薬(アスピリンの内服薬やヘパリンの注射)で血栓を予防するほか、漢方薬の

「柴苓湯」を服薬して抗体をつくりにくくする方法がとられます。