不妊治療を考える その他の高度生殖医療①
ギフト法(GIFT)では、採取した卵子と精子を卵管膨大部に移植します。
受精は、自然妊娠と同様に卵管の中で起こるため、より自然に近い方法といえます。
体外受精では、4~8分割胚の受精卵を子宮に移植しますが、受精卵にとっては
卵管の中の方が居心地がいいため、体外受精より妊娠率は高くなり、流産率も低くなります。
体外受精を繰り返しても妊娠に至らない人に適した治療法ですが、受精卵は卵管を通って
子宮に移動するため、卵管に異常がないことがギフト法を行う第一条件となります。
卵子と精子を卵管に移植する際は、おなかの一部に穴を開けて、卵管にチューブを差し込みます。
腹腔鏡手術になるので、体外受精のように繰り返し行うことは出来ません。
また、受精前の精子と卵子を移植するので、体外受精のように受精が行われたかどうかの
確認は出来ません。
しかし、腹腔鏡を使用することで、一般検査ではわからなかった軽度の子宮内膜症や卵管周囲の
癒着、卵管采の異常などが見つかる副次的なメリットもあります。