不妊治療を考える 子宮卵管造影検査

子宮卵管造影検査は、子宮の状態や卵管がきちんと通っているか、卵管留水腫がないかなどを

調べる検査で、基本的には妊娠の可能性のない卵胞期に行います。

先ずはカテーテルという細い管を子宮腔内に入れて、造影剤(ヨード)を注入します。

それを✕線で撮影すると子宮腔内が白くはっきりと映るので、子宮の形が正常かどうかをチェック

することができます。

造影剤は卵管の方にも流れていくため、卵管が正常であれば、しばらくすると卵管の先端部分で

ある卵管采から腹腔へ流れ出し、その様子も✕線で映し出されます。

もし卵管が狭くなっていたり、詰まってしまっている場合は、造影剤が通過できず、造影剤の白い

影が途中で切れてしまいます。

検査はすぐに終了しますが、造影剤が卵管を通るときに多少の痛みを感じる場合があります。

卵管が狭くなっていたり、詰まっていたりすると特に痛みを感じることが多いようです。

尚、体内に入った造影剤は体に優しく、最終的には腹腔に流れ出て散らばるため、妊娠の妨げに

なることはありません。

しかし、造影剤に使われるヨードに対してアレルギーのある人は、必ずその旨を医師に伝えて下さい。

その場合は造影剤の代わりに、卵管通水検査や卵管通気検査を行うことが出来ます。

検査の際に、造影剤が卵管を通る時に卵管を少し押し広げます。

そのため卵管に軽い詰りがある人などは、検査をすることにより卵管の通りをよくすることがあります。

また、造影剤には卵管内を消毒し、滑りをよくする効果もあるため、それらの作用により検査後は

妊娠しやすくなる場合もあります。